普段見えないからこそ要注意!点検でよく見かける屋根メンテナンスの話

先日は、大和市・茅ヶ崎市・寒川町のお宅の住宅メンテナンスに伺ってきました。

今回は屋根の状態を中心に点検を行いましたが、やはり屋根まわりは気づかないうちに
劣化が進んでいるケースが多いと感じます。

住宅メンテナンスの中でも、屋根はどうしても後回しにされがちな場所です。
外壁や室内であれば、日常生活の中で変化に気づきやすいのですが、
屋根は普段見上げる機会も少なく、直接見ることもないので(まぁ大丈夫だろう)と
思われがちです。

実際に点検の現場でよくみかけるのは、大きな破損ではなく、ほんの小さいな変化です。
瓦が一枚ズレていたり、スレート屋根の一部にひびが入っていたり、棟板金が
わずかに浮いていたりと見逃してしまいそうな状態ばかりです。
しかし、こうした小さな劣化こそが、雨漏りや建物内部の傷みにつながる入口になる
ことがあります。

屋根にはいくつか種類があります。
日本の住宅で多く使われている瓦屋根は、耐久性が高く長持ちしやすい反面、ズレや割れに
気づきにくいという特徴があります。一枚の瓦がズレただけでも、その隙間から雨水が
入り込んでしまうことがあります。

スレート屋根は、軽量で施工しやすい屋根材ですが、経年劣化によって表面の防水性能が
落ちていきます。塗膜が劣化すると水を吸いやすくなり、ヒビや欠けが起きやすくなります。
定期的な点検や塗装メンテナンスが重要になる屋根です。

また、金属屋根の場合は、錆や固定部分の緩みがポイントになります。
一見きれいに見えてもつなぎ目やビス周りから劣化が進んでいるケースもあり、点検をして
初めて状態がわかることも少なくありません。

屋根は一年を通して、雨や風・紫外線を直接受け続けています。特に空き家の場合、
人が住んでいない分、異変に気付くタイミングがどうしても遅れがちです。

室内に雨染みが出てから初めて屋根の不具合に気付くというご相談もよくありますが、
その段階ではすでに下地や構造部分まで影響が出ていることもあります。

住んでいる住宅でも「屋根は一度も点検したことがない」という方は意外多いものです。
生活に支障がないと、どうしても後回しになってしまいますが、屋根の劣化は
目に見えないところで少しずつ進んでいきます。気づかないうちに防水性能が
落ち、雨水が建物内部へ入り込みやすい状態になっていることもあります。

点検の現場で感じるのは、「壊れてから直す」よりも、「悪くなる前に気づく」
事の大切さです。屋根のメンテナンスも同じで、早い段階であれば部分的な
補修や簡単な調整で済むケースも多いです。

空き家でも、現在お住いの住宅でも、これから先も安心して住まいを守っていくために、
屋根の状態について一度確認してみてはいかがでしょうか。

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