梅雨の季節が近づくと、多くの空き家で増えてくるのが「雨漏り」や「雨樋の詰まり」
といったトラブルです。
普段人の出入りがない空き家は、こうしたトラブルに気づきにくく、気づいたときには
被害が深刻化しているケースがすくなくありません。
この記事では、雨漏りが起きやすい空き家の特徴と、梅雨前に点検しておきたい
7つのポイントをご紹介します。

空き家の雨漏り・湿気対策の重要性
梅雨の時期は雨量が多く、湿度も高いため、空き家にとっては特に注意が必要です。
雨漏りは建物の構造を腐らせ、湿気はカビの発生を促します。
これらは、建物の劣化を早めるだけでなく、シロアリなどの害虫を呼び込む原因にも
なります。
空き家は換気が不十分になりがちなので、
湿気がこもりやすく、カビが発生しやすい環境になります。
カビはアレルギーの原因となるだけでなく、建物を腐食させる原因にもなります。
これらのリスクを避けるため、梅雨時期の空き家の管理は非常に重要です。
定期的な点検や対策を行い、空き家を良好な状態に保ちましょう。
特に築年数が経過している空き家は、より注意が必要です。

雨漏りが起きやすい空き家の特徴とは…?
空き家は一般的な住宅に比べて、以下のようなリスクを抱えています。
屋根が外壁の劣化が進行している
定期的なメンテナンスがされていない空き家では、屋根瓦のズレや割れ・
外壁のひび割れなど放置されやすく、そこから水が侵入しやすくなります。
室内の異常に気付きにくい
誰も住んでいない空き家では、雨漏りによりシミ・カビ・腐食などが長期間放置されてしまい、
建物の劣化が進みやすくなります。
雨樋が詰まりやすい
落ち葉やゴミがたまり雨樋が詰まると、雨水があふれて外壁や基礎部分に水が流れ込み
やすくなり、雨漏りや構造の腐食を引き起こす可能性があります。
放置するとどうなる?知られざるリスク
小さな雨漏りでも放置すると、次のような深刻な被害につながることがあります。
放置すればするほど修繕費用も被害も拡大するため、早期の発見と
対処が重要です。
梅雨本番に入る前に行いたい!空き家の点検ポイント
雨漏りや湿気対策の基本は、原因を特定し適切に対処することです。
チェック場所 | チェックポイント |
屋根の状態 | 割れ・ズレ・破損がなないか |
天井のシミ・カビ | 雨漏りの初期症状がないか |
雨樋の詰まり | 落ち葉、泥、ごみの堆積はないか |
外壁のひび割れ | 雨水が侵入しそうな隙間はないか |
室内の湿気・カビ臭 | 換気が不十分ではないか |
雨の日の水はけ状況 | 雨水が敷地内に溜まっていないか |
基礎廻りの水たまり | 排水経路がふふさがっていないか |
DIYでできる空き家の梅雨対策
室内の徹底換気と除湿
窓を開けて定期的に換気を行い、空気の循環を促しましょう。
除湿機・除湿剤を活用するのも効果的です。
特に押し入れやクローゼットなど湿気がこもりやすい場所は念入りに対策しましょう。
換気を行う際は、対角線上にある窓を2箇所以上開けると、空気の流れがスムーズに
なります。雨の日や湿度の高い日は、換気扇や除湿機を積極的に活用しましょう。
除湿剤は押し入れやクローゼットなど、狭い場所の湿気対策に有効です。
また、換気扇やサーキュレーターを併用することで、空気の循環を促進し、
湿気を効果的に排出することができます。

家具の配置と防カビ対策
家具を壁から5cm程度離して、空気の通り道を確保しましょう。
家具を壁から少し話して配置することで、空気の通り道を確保し、カビの発生を
抑制できます。

雨樋の清掃
梅雨の時期や落ち葉の時期の前には、雨樋の清掃をしましょう。
雨樋の清掃を自分で行う方もいらっしゃいますが、高所での作業は落下などの
リスクを伴います。
無理をせず、必要に応じて専門業者に依頼するのも安心・安全な選択肢の一つです。

専門業者に依頼すべき対策
DIYでできることがある一方で、空き家の管理には専門的な知識や道具が必要になる場面もあります。
以下のようなケースの場合は、無理をせず専門業者に相談することをおすすめします。
屋根や外壁の補修・点検
高所作業を含む屋根や外壁のチェック・修理は、落下やケガのリスクが伴います。
特に雨漏りの疑いがある場合は、早めに専門業者による点検を行いましょう。

シロアリやカビの本格的な対策
湿気によって発生するカビやシロアリは、建物に深刻なダメージを与える原因になります。
初期対応では除去できない範囲まで広がっている可能性があるため、調査と対策は
プロの任せるのが安心です。

雨樋の修理・交換
雨樋が破損していたり傾いていた場合、自力での修理は難しく、再発の原因にもなります。
専門業者であれば、排水の流れを考慮した適切な施工が可能です。
床下や屋根裏の点検
自分では確認しづらい場所も、業者であれば専用の機材を使って状況を正確に把握し、
必要な対策を提案してくれます。
まとめ:早めの点検で大切な空き家を守りましょう
空き家は管理していくことで価値を保てる資産です。
特に梅雨前の点検は、雨漏りや湿気によるダメージを未然に防ぐ絶好のタイミングです。
自分でできること、専門家の力を借りる部分を見極めながら、空き家を健全な状態で
維持していきましょう。