「外壁の色がちょっと薄くなってきた」
「壁に細いひび割れがあるけど大丈夫かな…」
そんな風に感じたことはありませんか?
こうした小さな変化は、住宅の劣化が始まっているサインかもしれません。
住宅の美観を保ち、安全に暮らすためには、定期的な外観チェックが
不可欠です。
この記事では、住宅の外観からチェックできる「修繕が必要な5つのサイン」を
分かりやすくご紹介します。
まだ大丈夫!と思わずぜひご自宅をチェックしてみてください。
サイン① 外壁の汚れ、変色・色あせ・粉がつく
外壁の汚れや変色は、美観を損ねるだけでなく、建物の劣化を早める原因にもなります。
外壁の主な汚れとしては、排気ガス、雨水、カビ、コケ、藻などが挙げられます。
汚れの種類 | 原 因 |
排気ガスによる汚れ | 油分を含んでいるため、外壁に付着しやすく、黒ずみの原因にもなる |
雨水による汚れ | 雨に含まれる炭酸カルシウムや、 空気中の排気ガス・埃などで外壁に筋状の汚れを残す |
カビ・コケ・藻 | 湿気の多い場所や日当たりの悪い場所に発生しやすく黒色や緑色に変色させる |
また、外壁の色が前よりも全体的に薄くなってきていたり、手で触ると白い粉が付くことは
ありませんか?これは「チョーキング現象」と呼ばれるもので、前回塗った塗膜の防水能力が低下
して起きる現象です。
このまま放置すると…
外壁材そのものが劣化し、ひび割れや剥離の原因になったり、塗膜の防水効果がなくなるため、
雨水が壁の内部に入り込んでカビや腐食の原因になることもあります。

サイン② ひび割れ(クラック)がある
外壁や基礎部分に細い線のようなひび割れが入っていませんか?
これは「クラック」と呼ばれ、住宅劣化のサインの一つです。
外壁のクラックは建物の美観を損ねるだけでなく、内部への雨水侵入を引き起こし、
構造体の腐食を招く可能性があります。
クラックには、その幅や深さによって危険度が異なります。
幅0.3㎜未満の微細なひび割れ | 緊急性は低めですが、定期的な観察が必要です。 |
幅0.3㎜以上、深さ4㎜以上 | 早めの点検が必要です。雨水が侵入しやすく内部の鉄筋を錆びさせたり、 木材を腐らせたりする原因となります。 |

サイン③ 屋根材のズレ・コケ・反り
屋根材のズレや割れは、雨漏りの直接的な原因となる最も一般的なサインです。
特に台風や地震などの自然災害の後には、必ず屋根の状態を点検することが重要です。
また、屋根にコケやサビが発生している場合は、屋根材の防水性能が低下しているサインです。
このまま放置すると…
屋根の隙間から雨が入り、構造体を腐食させるだけでなく、雨漏りによって天井や
壁にシミができたり、断熱効果の低下にもつながります。

サイン④ 雨樋のゆがみ・つまり
雨樋は、屋根に降った雨水を適切に排水するための重要な役割を担っています。
雨樋が詰まったり破損したりすると、雨水が外壁に直接流れ込み、外壁の劣化を促進するだけでなく、
雨漏りの原因となることもあります。
【見逃しがちなポイント】
・雨の日に雨音が大きく聞こえる
・雨樋の周りに汚れやコケがある

このまま放置すると…
雨水が正常に排水されなくなり、外壁や基礎に雨水がかかって傷む原因になります。
サイン⑤ コーキングの劣化
窓枠や外壁の目地(隙間)を埋める弾力のある素材をコーキングといいます。
主に雨水の侵入を防ぐための重要な役割を担っています。
コーキングが劣化すると、ひび割れ、剥がれ、硬化などの症状が現れ、防水性能が低下します。
紫外線や、雨風にさらされやすい場所や、温度変化の激しい場所では、コーキングの劣化が進みやすく
寿命が短くなることがあります。

まとめ 早期発見と定期的なメンテナンスが大切
住宅の外観から分かる修繕サインについて解説しました。
外壁のひび割れ、汚れ、屋根の劣化、コーキングの劣化など様々なサインがあります。
外観の小さなサインを見逃さず、こまめにメンテナンスすることが、住まいを長持ちさせる
何よりの秘訣です。定期的な点検を習慣にすることで、大きな修繕や費用のリスクを抑えることができます。