住宅メンテナンスは何年ごと?プロが教える最適な点検スケジュール

住宅のメンテナンスは、建物の寿命を延ばし、快適な住環境を維持するために不可欠です。
しかし、適切なメンテナンス時期は、住宅の種類や地域によって異なります。
この記事では、住宅メンテナンスの最適なスケジュールについて詳しく解説します。

目次

住宅メンテナンスの重要性とタイミング

なぜ住宅メンテナンスは重要なのか

住宅メンテナンスは建物の寿命を延ばし、快適な住環境を維持するために不可欠です。
建物は時間の経過とともに少しづつ劣化していきますが、定期的なメンテナンスを行うことで
大きなトラブルに発展するのを防ぎます。

例えば、屋根の劣化を放置すれば雨漏りが発生し、内部の構造を腐食させてしまう
恐れがあります。
また、外壁のひび割れから雨水が侵入すれば、断熱性の低下やカビの発生につながることが
あります。これらの問題を未然に防ぐためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。

メンテナンスを行うことで、建物の寿命を延ばし、快適な住環境を維持することができ、
建物の資産価値を維持することにもつながります。
将来的に売却や賃貸を考えている方にとって、手入れの行き届いた住宅は
高い評価につながります。

長く快適に住み続けるためには、築年数や劣化状況に応じた定期的なメンテナンスが
欠かせません。
しかし、具体的には【いつ】【どこを】メンテナンスするべきかわからず、
つい後回しになってしまう方も多いのではないでしょうか。
下記の表は一般的な目安です。

部位・設備メンテナンス目安年数
屋根・外壁塗装10年~15年ごと
水回りの設備・給湯器など15~20年ごと(状態により前倒し)

お勧めする点検の時期と判断基準

建物の立地条件や使用状況によって劣化の進行が異なるため、定期的な点検で状態を確認することが
重要です。築年数はあくまで目安です。

例えば、海岸に近い地域や日当たりが強い場所にある場合、建物劣化が早まる可能性があります。
また、過去に大きな地震や台風などの自然災害に見舞われた建物は通常よりも、
メンテナンス頻度を高める必要があるかもしれません。

下記はおすすめしたいメンテナンス時期と内容になります。

■毎年確認しておきたいメンテナンスポイント

・屋根の点検
 屋根は風雨にさらされるため、【劣化】ではなく、【破損】が一番多い場所です。
 自然災害で被害を受けやすい場所なので、台風や大雨のあとなど、年1回点検を
 受けるのをおすすめします。

・水回りの設備の確認
 詰まり・排水の遅れ、臭気などは老朽化や不具合のサインです。
 目視と臭いで異常の早期発見を心がけ、必要に応じて清掃や部品交換を検討しましょう

■5年ごとに見直すべきメンテナンスポイント

・外壁のシーリング(コーキング)
 経年劣化により、硬化、ひび割れが起きると雨水が侵入し、建物内部に悪影響を
 及ぼします。
  ・・・軒天にシミができていないか
         破風板や屋根から水が回ってしまっている可能性あり。

・シロアリ防蟻処理
 防蟻処理の効果は約5年とされており、定期的な再処理・点検が必要です。
 被害が進行すると、構造材に深刻なダメージを与えることがあります。

■10年ごとのメンテナンスポイント

築10年を過ぎる頃から、様々な部分で劣化が顕著になります。
以下の項目は点検、補修、交換の検討が必要です。

・外壁塗装工事
 塗膜が劣化し、ひび割れ・剥がれが生じやすくなります。
 防水性を維持し、建物内部の腐食を防ぐために10年を目安に塗り替えを検討しましょう。

・トイレなど水回りの点検
内部パッキンや配管接続部の劣化などで水漏れや、温水便座の不具合などが起こることが
あります。10年を目安に部品交換などおすすめします。

・給湯器の点検・交換
耐用年数は約10年くらいになりますが、使用頻度によって大きく変わってきます。
お湯の温度が安定しない、異音がする、点火が遅いなどの症状があれば
点検交換のサインです。

・太陽光発電システム(パワコン)
パワーコンディショナーは10~15年が寿命とされます。
10年を目安に動作確認のチェックをしましょう。

プロの目で見る点検とは…?

専門業者による点検では、自分では気づきにくい劣化箇所や、将来的なリスクを早期に発見できます。
建物の構造や材料・施工方法に関する専門知識をもっており、一般の人が見落としがちな
細かな劣化箇所も見つけることが可能です。

例えば、外壁のひび割れの場合、表面的なひび割れだけでなく、ひび割れの深さや幅・発生場所
などを詳細に調査し、適切な補修方法を提案してくれます。

・外壁のひび割れや深さの広がり
・屋根材の浮きや剥がれ・雨漏りリスク
・シーリングの剥離や硬化状況
・床下の湿気、カビ、シロアリの被害
・天井裏の水漏れや構造材の状態

まとめ

建物のメンテナンスは費用がかかるため、敬遠されがちですが、
長期的にみると、小さな不具合を早期に発見できることで、大きなトラブルに発展するのを防ぐことで、
最終的に費用を抑えることにつながります。

定期的にメンテナンスを行う際は専門業者に相談し、適切なアドバイスをもらうことを
お勧めします。

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