先日は相模原市と清川村にあるお客様の空き家の定期点検に伺ってきました。
点検内容は、通水作業と室内の換気、そして建物周りの目視チェックです。
最近は相続や転勤などで空き家を所有される方が増えていますが、
人が住んでいないから何も変わらないだろう…と思っていると、
実は知らない間に建物に大きなダメージを与えてしまうことがあります。
特に水回りの通水や、室内の換気は空き家を健全な状態で維持するための
基本になります。

空き家では、水道を使わない期間が長くなるため、定期的な通水はとても重要です。
通水を怠ると、以下のような不具合が起こりやすくなります。
1. 排水トラップの水が蒸発し、悪臭や害虫の侵入が発生
キッチンやお風呂、洗面台の排水口には「排水トラップ」という
水が溜まる部分があります。
ここに水が入っていることで、下水道管からの臭いや害虫が室内に入らないように
なっています。しかし、長期間水を通さないと、この水が蒸発し
・下水臭が部屋中に充満
・ゴキブリやコバエなどの害虫が侵入
といったトラブルが発せします。
2. サビ・水漏れのリスクが高まる
長期間水を流さないと、蛇口や配管内の金属部分が乾燥して
錆びやすくなります。
錆びが進むと、水を再び使ったときに赤水が出たり、最悪の場合は水漏れ
につながることもあります。
3. 配管の劣化や水圧トラブル
通水を長期間しないと、配管内に汚れが固着し、水の流れが悪くなることも
あります。最悪の場合は、突然の水漏れや詰まりの原因になることも
あります。

1~2か月に一度は、家じゅうの水栓をすべてあけて水を流すことが大切です。
キッチン、洗面台、お風呂、トイレなど、水回り全般を忘れずにチェックしましょう。


人が住んでいない家は、どうしても空気がこもりやすくなります。
換気を怠ることで、様々な不具合が発生する可能性があります。
1. 湿気によるカビや結露の発生
締め切った家は湿気がこもり、カビが発生しやすくなります。
特に梅雨時期から夏場にかけて要注意です。
押入れの中や壁紙の裏側など、普段見えないところでカビが広がってしまうことも
あります。
2. 室内の建材や家具の劣化
湿気や結露がたまると、木材の腐食やフローリングの反り、壁紙の剥がれなどが起こります。
一度傷んでしまうと修繕費用が高額になることも少なくありません。
3. 室内の異臭
空気がよどむと、湿気やカビ臭が強くなります。
長期間締め切った空き家に入った時、「カビ臭さ」を感じたことがある方も多いかと思います。

1~2か月に一度は、窓を開けて10~15分程度の換気を行うことをおすすめします。
空気の流れを作ることで湿気を逃し、カビや劣化を防ぐことができます。

空き家は人が住んでいないから劣化しないわけではありません。むしろ、人が使わないことで
劣化が早まるケースが多くあります。
こうしたトラブルを防ぐには、定期的な通水と換気が欠かせません。
ご自身で管理が難しい場合は、専門業者に依頼するのも有効です。

空き家を良い状態で維持するためには、日常的な点検とこまめな管理が大切です。
もし管理にお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください